志尊淳のインタビュー:10年間の気負いが消えるまで、求められた役に全力で取り組む。

ニュースの要約

– クジラの鳴き声は10~39ヘルツ。1頭だけ52ヘルツで鳴く「最も孤独なクジラ」存在
– 俳優・志尊淳が映画『52ヘルツのクジラたち』でトランスジェンダー男性岡田安吾演じる
– 役は不安もあったが、深い掘り下げと内面的な表現に尽力。苦労しやり甲斐あり

参照元:https://news.yahoo.co.jp/articles/04e75dddcc7705631d576ad8f43c64ec2933e7f0

志尊淳インタビュー「求められた役に全力で取り組む。10年抱えていた気負いは消えました」

クジラの鳴き声はおよそ10~39ヘルツ。

しかし世界に1頭だけ、仲間には聴こえない52ヘルツで鳴く「世界で最も孤独なクジラ」が存在する。

そのクジラのように、この社会の中で発せられる声なきSOS。

もし、誰かが気付いて救い出してくれたら…。

俳優・志尊淳は映画『52ヘルツのクジラたち』で、その声に気付いたトランスジェンダー男性の塾講師、岡田安吾を演じる。

彼はどんな想いでこの役に臨んだのだろうか。

また最近のプライベートでの変化についても聞いた。

──本作に出演を決めた理由は?

「今回、僕が演じる岡田安吾という人は、トランスジェンダー男性です。

僕は過去にも性的マイノリティーの人物を演じたことがあるのですが、最初は、それだけがオファーの理由だったら、お引き受けするのは難しいなと思ったんです。

同時に、岡田安吾という人物の内面をいかに深堀りできるかという部分には興味がありました。

それで、まずは監督と話す機会を設けていただき、この役柄をどう捉えているのか、岡田安吾を通して何を伝えたいのか、監督の考えを伺いました。

率直にいうと、この方の船に乗りたいと思いました。

成島監督と一緒だったら、社会的意義のある作品にすることができるかもしれない。

それが出演を決めた理由です」

─岡田安吾の役は当初、不安もあったそうですね。

「以前演じたトランスジェンダー女性は、生まれた時に割り当てられた性別は男性で、性自認は女性です。

だから、身体的な状況も含めて役を演じるイメージが持てたのですが、トランスジェンダー男性となると、出生時の性別は僕自身と異なります。

映画を見る人が、前提として無理があるんじゃないかと感じてしまったら、それは失敗になるわけです。

この役はトランスジェンダー男性の当事者や、出生時の性別が女性の方が演じるべきなんじゃないかと悩みました。

僕が演じることで、当事者の方に対するステレオタイプを助長してはならない。

その点において自分は責任を持つことができるのか、考えに考え抜いて、覚悟を決めるまでは、正直、不安ばかりでした」

─役作りは身体的なものも含めて?

「もちろん、細かい部分ではいろんな役作りをしましたよ。

でも、岡田安吾という人物は、体重をコントロールしたり所作を変えたりフィジカルな面で表現するのではなく、岡田安吾の気持ちに寄り添いたかった。

僕の中ではフィジカルな調整より、内面的な部分に重点を置きたいと思っていました」

─内面的な部分を掘り下げるにあたってはどんなことを?

「台本に描かれた岡田安吾にとにかく向き合うこと。

アン(安吾)さんが何を考え、何を感じ、どのように生きているのか、深く寄り添い理解しようと、自分では極限までやったつもりでいました。

でも、やはり理解できないこともあって。

今回、トランスジェンダーの表現に関する監修に入ってくれた若林佑真くんと、現場でかなりたくさんの話をしました」

─若林さんが現場にいるというのは、心強いことだったのでは。

「心強いどころか、佑真くんがいなかったらアンさんは演じられなかったと思います。

セリフもヴィジュアルも、シーンでの在り方、全てにおいて。

わからないことは聞くし、違うことは指摘してくれる。

もし、佑真くんの提案に僕が納得できなかったら、とことん話し合いました。

若林佑真と志尊淳という個人が、フラットな立場で対話をしながら、二人三脚で岡田安吾を作り上げるという作業でした。

ただし、それは佑真くんの経験した辛い想いを僕に話すことになるわけで、決して簡単なことではありません。

でも、佑真くんは、この作品を通して1人でも救われる命があるならと、真剣に取り組んでくれました。

そしたら、僕がこの役に向き合わないなんてことは出来ませんよね。

佑真くんが僕に渡してくれたものを僕はしっかり受け取り、岡田安吾を表現したつもりです」

─苦心した部分は?

「ほとんど全てです。

『ありがとう』という言葉ひとつにしても、アンさんがこういう経験をしてきて、こんなふうに考えていたら、ここではこういうニュアンスの『ありがとう』だと佑真くんが説明してくれて、僕もそこで初めて納得する。

そんなことの連続でした。

それは、僕が考えたことがダメだったというよりも、より深く理解して表現するならこうだというセッションだったので、難しかったけれどやり甲斐がありました」

─今回の役はいつもよりも、乗り越えるハードルがたくさんあったんですね。

「いや、どの作品の役も難しいですよ。

ただ、岡田安吾の境遇は、理解しようとしても簡単に理解できるものじゃない。

だから、相当な覚悟をもって臨みましたし、その分、思い入れは強いかもしれません。

僕が演じることで、助かる人がいるかもしれないし、もしかしたら、その反対もあるかもしれない。

実際、映画が公開されて何が起こるのか、全てを僕が知ることは難しい。

だから、自分が出来ることは、誠心誠意この役に尽くすことだけでした」

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志尊淳が語る、求められる役への取り組み。気負いを捨てる10年。 ニュースについての感想

クジラを題材にした映画、『52ヘルツのクジラたち』。

主演の志尊淳さんが演じるトランスジェンダー男性の役作りに苦労したエピソードに、共感しつつ興味深く聞いてしまったよね。

自分も日々、周囲の声なきSOSに気づけるようになりたいと思ったり……。

志尊淳が語る、求められる役への取り組み。気負いを捨てる10年。 ニュースの関連情報

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成島監修のトランスジェンダー。

成島監修のトランスジェンダーは、トランスジェンダーに関する情報や支援を提供するプロジェクトであり、医療や法律など幅広い分野で活動している。成島監修の専門知識を活かし、トランスジェンダーの人々の権利や健康増進に貢献している。

岡田安吾の映画世界

岡田安吾は、戦前から戦後にかけて活躍した小説家であり映画評論家でもあり、自身の小説を映画化するなど映画界との関わりも深い日本文学界の重要人物である。

志尊淳主演『52ヘルツのクジラたち』

『52ヘルツのクジラたち』は、志尊淳が主演を務めるドラマで、音の聴こえない少年と音を持たない美術教師の絆を描いた作品。感動のストーリーと演技力が注目されており、視聴者から高い評価を受けている。

深い愛情と苦悩 〜『52ヘルツのクジラたち』

愛情と苦悩をテーマにした『52ヘルツのクジラたち』は、家族や人間関係に焦点を当てた感動的な物語。クジラたちの姿を通して、人間の複雑な心情や生きる意味について考えさせられる作品。作者の繊細な筆致が登場人物の心情を丁寧に描き出し、読者を引き込んでいく。物語の結末には感動と教訓が込められており、心に残る一冊となっている。

映画『52ヘルツのクジラたち』成島監修

映画『52ヘルツのクジラたち』は心霊現象を描いたホラー映画で、成島監督が監修を務めています。物語はリアルな演出と緻密な心理描写が特徴で、視聴者に緊張感を与えます。成島監督の独特の演出により、視覚的な恐怖だけでなく心の奥に迫る恐怖も感じさせる作品となっています。

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